淺井裕介

アトリエでの制作と並行して、滞在制作する各々の場所で採取された土と水を使用し、動物や植物を描く「泥絵」や、道路で使用される白線素材のシートをバーナーで焼き付けて制作する「植物になった白線」など、条件の異なったいかなる場所においても奔放に作品を展開する。近年は立て続けに10mをゆうに超える泥絵の大作を発表して注目を集めた。淺井の描く動植物たちは多くの場合画面に隙間なく併置され、大きな動物の中に入れ子状に小さな動物が現れたりと、ミクロの中にマクロが存在するこの宇宙の生態系を表しているようでもある。近年の主な個展に彫刻の森美術館での「淺井裕介 ― 絵の種 土の旅」(2015-2016年)。また、ヴァンジ彫刻庭園美術館での「生きとし生けるもの」(2016年)、「瀬戸内国際芸術祭」(2013-2016年・犬島)、「越後妻有アートトリエンナーレ2015」、ヒューストンのRice Gallery での個展「yamatane」(2014年)など国内外のアートプロジェクトに多数参加している。

http://anomalytokyo.com/en/artist/yusuke-asai/

 

 

Yusuke Asai “yamatane” from Rice Gallery on Vimeo.

MESSAGE
2015年に飛生の土を使った野外壁画を、今年2020年には飛生の森づくりに参加している猟師さんから分けていただいた鹿角を使った作品をそれぞれ短い時間ですが滞在して作りました。
海近くの小さな森のなかの木造校舎という揺らぎのある場所で、虫たちや動植物の気配を感じ取りながらの制作、そこは自然の中にありながらも人々の集まる心地の良い生き物の巣のようで、その心地よさを維持し続ける飛生の仲間たちのエネルギーも混ざり合いながらいつも深夜まで楽しく制作することができました。
 偶然の出会いの中でするすると瞬間的に関わりながらもらった栄養はずっと自分の中に生き続けていて、離れていてもふとした瞬間にどこか懐かしさに似たつながりをいつも思い出します。   作品は二つとも小さな命の粒が集まって変化を続けている途中でたまたまこの場所でこの形になっているよというような、そんなイメージです、ちょっと目を離したすきに全く別の形になっているかもしれません、全体を見ようと思わずに見るときの時間や気分で今日この場所で気に入ったところを探してもらえたら嬉しいです。