奈良美智

Photo: Ryoichi Kawajiri

1959年青森県生まれ。1987年愛知県立芸術大学修士課程修了。1988年渡独、国立デュッセルドルフ芸術アカデミー在籍終了。ケルン在住を経て2000年に帰国。1990年代半以降からヨーロッパ、アメリカ、日本、そしてアジアの各地で規模に関わらず様々な場所で展示発表を続ける。見つめ返すような印象的な絵画、日々自由に描き続けるドローイング作品のほか、木、FRP、陶、ブロンズ、そしてインスタレーションなど多様な素材や空間に生命を吹き込む様な彫刻作品を制作。また、制作の日々や旅先での出会いを収めた写真作品も発表している。飛生芸術祭には2016年に初参加、2017年には約1ヶ月飛生アートコミュニュティーで滞在制作をし、その成果を個展で発表した。

MESSAGE
*飛生との関わり

飛生に通い始めて5年目になるけれど、初めて来た日のことはよく覚えている。廃校に残された学校林の再生というプロジェクトを知って興味を持ったのがきっかけで、ちょっと覗いてみるくらいの気持ちで訪ねたのは6月の終り頃だった。ちょうど森づくりの日で人が集まっていたが、今のような大人数ではなく10人ほどだった。夕方にはBBQを一緒に楽しみながら、なんとなく秋の芸術祭でトークをすることが決まった。再び訪れたのはTOBIU CAMP / 飛生芸術祭で、体育館でのトークの後はライブや展示を楽しんだ。夜はテントを張って寝袋で寝た。定期的に行う森づくりと年に一度のお祭りは、小さなコミュニティの理想的な姿に思えた。芸術祭を後にする時、次に来る時は準備期間から滞在して、ここでしか作れない何かを展示してみたいと考え始めている自分がいた。そして、次の年からはひと夏いっぱい滞在するようになってしまった。飛生に関わりながら、自分がここでするべきことがどういうことか少しづつわかるようにもなってきた。それは自分自身の作品を作り展示することではなく、この地を触媒としてここに集う人々と自分の関係から予期せずに生まれてくるものであるのだと思っている。


*作品のイメージや想い

前回は展示室である教室にステージを作って壁画を描き、そこから作者を超えて生まれるすべてを作品としたと思うのだけど、今回はステージを解体すると同時に教室をリフォームして、完全なホワイトキューブの展示室にします。

*どう楽しんでもらいたいか

自分個人の展示は無いけれど(どこかに隠れてあるかも???)、無機質でニュートラルな展示空間に冨田美穂さんの大きな牛の木版画とのマッチングを楽しんでください。